ササニシキとコシヒカリの特徴や違いを紹介!食べるならどちらがおすすめ?

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かつて2大ブランドと言われていたササニシキとコシヒカリ。両者の違いを聞かれて明確に答えられる人は少ないかもしれません。

本記事では、2品種の特徴や違いを徹底解説します。また全国にファンがいるにもかかわらず、ササニシキが店頭で見かけなくなった理由にも触れました。ぜひご一読ください。

ササニシキの特徴

ササニシキは、粘りの少ないあっさりとした食感が特徴。冷めても味が落ちにくく、どんなおかずにもぴったりです。特に魚との相性が良く、口に入れた時にふわっとほぐれる感覚を楽しめることから寿司職人が好んで使うことも多いそう。

あっさりした味わいのため、食べ飽きることもありません。胃もたれも起こしにくいため、別の品種に変えた人も最終的にササニシキへ戻ってくるといわれるほど根強い人気を持っています。1990年代頃までは、コシヒカリと並んで「米の横綱」と呼ばれていました。

コシヒカリの特徴

コシヒカリの特徴は、何と言ってももっちりとした食感と芳醇な甘み。おかずなしでも食べられるほどの強い旨味は食べ応え抜群です。口に入れた時の舌触りも良く、心地よい弾力を楽しめるでしょう。

また炊き立ては白くてツヤツヤ。美しい見た目は、見ているだけでお腹が鳴ってしまいそう。産地によって特徴が異なるため、食べ比べるのも楽しいですよ。

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ササニシキとコシヒカリの違いとは?

味の特徴が真逆のササニシキとコシヒカリ。そんな2品種には他にもいくつか異なる点があります。ここでは3つの視点から違いを比べてみました。

  • 産地
  • 値段
  • 粘り

それぞれ詳しく解説します。

産地

ササニシキの生まれは宮城県です。当時の宮城県立農業試験場古川分場(現宮城県古川農業試験場)で1963年(昭和38年)に誕生しました。名前は父親の「ササシグレ」と母親の「ハツニシキ」からきています。

当時は戦後で、食糧増産のための二毛作が推奨されている時代でした。そこで、他に比べて多く収穫できるササシグレと、遅い時期に収穫できるハツニシキが交配されたのです。収穫量と味の良さで人気となったササニシキは、1985年にコシヒカリに次ぐ全国2位の作付け面積となりました。

一方、現在でも全国的に栽培されているコシヒカリは、新潟県で生まれたお米です。1944年(昭和19年)に「農林22号」と「農林1号」とを掛け合わせ、福島県をはじめとした各地で試験栽培が繰り返された結果、1956年(昭和31年)に誕生しました。「越の国(新潟県を含む北陸地方の当時の呼び名)に光り輝く」品種になるようにとの願いを込めて、コシヒカリと名付けられています。

値段

お米は品種によって、値段が異なります。2品種の相場を見ると、コシヒカリは5kgあたり2,000〜3,500円程度。ササニシキは2,500円~4,500円程度。どちらも2,000円台から購入可能ですが、若干ササニシキの価格差が大きい印象です。

その年の収穫量や産地によっても変動するので、購入の際に比較検討してみてくださいね。

粘り

粘りの決め手となるアミロースの量にも違いがありました。アミロースとはでんぷんの一種で、含有量が少ないほど食感がもちもちになります。コシヒカリの含有量が17%前後に対し、ササニシキは20〜23%程度でした。

ササニシキに比べてコシヒカリがもっちりとした食感に感じられるのは、アミロースの含有量が少ないからなのです。

ササニシキが市場から消えたのはまずいから?

かつてコシヒカリのライバルともいわれていたササニシキ。しかし、昔ほど市場に姿を見せなくなっています。「味が落ちたからでは?」と思う人もいるかもしれませんが、決してそうではありません。

ササニシキを見かける機会が少なくなったのは、時代の流れの影響が大きいといえます。ここでは、ササニシキが市場から消えてしまった2大要因を解説します。

大冷害による減少

実は、1993年(平成5年)の大冷害によってササニシキは大きな被害を受けています。一時は作付面積がコシヒカリに次いで2位でしたが、大冷害で収穫が大幅に減少。

深刻なコメ不足となり、タイなどからお米を輸入することで対応した「平成の米騒動」が記憶に残っている人もいるのではないでしょうか。この大冷害を機会に、もっと容易に栽培できる「ひとめぼれ」などに品種変更する農家が増え、ササニシキの収穫量は一気に減少することとなったのです。

消費者の好みの変化

消費者の好みの変化も要因といえるでしょう。さっぱりした味わいのご飯よりも、粘りが強くモチモチとした食感や強い旨味を求める人が増えたために、ササニシキ離れが起こったのかもしれません。もっちり食感のコシヒカリが人気の地位を確立し続けていることからも、そのことがうかがえます。

ただし、今でも多くのお寿司屋さんで使われていますし、近年ではもっちりとしたお米に食べ飽きてしまった人がササニシキに戻ってくるケースも増えているそうです。栽培する農家が減っていますが、ササニシキのようなあっさりした味わいのお米が再びコシヒカリのライバルといわれる日が来るかもしれませんね。

ササニシキとコシヒカリ食べるならどっち?

ササニシキもコシヒカリも、異なる魅力を持つ美味しいお米です。どちらを食べるか迷う人もいるでしょう。お米の良さを存分に堪能するためにも、味覚やおかずに合ったお米を選ぶのがおすすめです。それぞれに合うおかずや食事シーンを紹介するので、参考にしてください。

あっさりと食べたい時にはササニシキがおすすめ

口に入れた瞬間ふわっとほぐれて食べ心地が軽いササニシキは、サッパリとしたおかずのパートナーとして最適です。和食やお茶漬け、卵かけご飯にはササニシキを合わせてみてください。

粘りが少なくあっさりした味わいはスッと食べられるため、朝ごはんや胃を疲れさせたくない時にもぴったり。また具材の味を引き立ててくれるので、チャーハンや炊き込みご飯にもおすすめですよ。

がっつりパンチの効いたおかずにはコシヒカリがおすすめ

ササニシキとは対照的にもっちりとした弾力、強い甘みを持つコシヒカリは濃い味のおかずと合わせて食べたいお米。焼き肉やこってり味の洋食には、ぜひコシヒカリをチョイスしてみてください。

パンチの聞いたおかずとの相乗効果で、大満足の食事になること間違いなしです。塩辛や明太子など、いわゆる飯の友にも相性抜群ですよ。

まとめ

コシヒカリとササニシキの特徴と違いを解説しました。真逆の特徴を持つ2品種は食べるおかずに合わせると、より一層お米の良さを楽しめますよ。いろいろ食べ比べて自分好みの組み合わせを探してみてはいかがでしょうか。

当社「米工房いわむろ」でも、恵まれた環境下で栽培したコシヒカリを販売しています。恵まれた気候と、美味しいお水で栽培されたお米は自慢の一品。ぜひ一度、味わってみてください。

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