玄米と白米の違いとは?混ぜて一緒に炊く方法も解説

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白米に比べて、玄米のほうが体にいいと聞いたことはありませんか?健康を意識して玄米食に切り替えている人も少なくありません。

そこで今回は、白米と玄米の違いを徹底解説します。美味しい炊き方のポイントや、混ぜて炊く方法も解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。白米や玄米に対するイメージが変わるかも…?

白米と玄米の違いとは?

同じお米でも、加工の状態によって呼び方が変わります。稲の実からもみ殻だけを取り除いた状態のお米が「玄米」です。そして玄米を精米機にかけ、ぬか層や胚芽を取り除いたお米を「白米」と呼びます。

品種にもよりますが、主な違いは以下の通りです。

  • 消化吸収の良さ
  • 含まれている栄養素やカロリー
  • 浸水や炊飯の時間
  • 味や食感
  • 値段

詳しく見ていきましょう。

消化吸収の良さ

消化吸収の良さは、白米のほうが優れています。およその消化時間は白米が2.5~3時間といわれていますが、玄米は3時間経っても原型を保っていたとの報告もあるそうです。

玄米は胚芽やぬかなどの食物繊維がとても豊富。食物繊維は消化しづらい成分のため、白米に比べると消化吸収が良いとはいえません。胃に負担がかかりやすいため、よく噛んで食べましょう。

一方、胚芽などをきれいに取り除いた白米は、成分のほとんどがでんぷんです。でんぷんは最終的に、脳を正常に働かせたり、体を動かしたりする際に必要となるブドウ糖に変わります。白米は消化が良いのでブドウ糖に分解されやすく、すぐエネルギーとして活用できます。

含まれている栄養素やカロリー

栄養素に関しては、主成分がでんぷんの白米に比べて玄米のほうが優れています。私たちの健康を維持するために必要な成分が、たくさん含まれているんですよ。主な栄養素は、以下の通りです。

  • 食物繊維
  • ビタミンB群
  • カルシウムやマグネシウムなどのミネラル
  • たんぱく質

白米にも栄養素は含まれていますが、玄米に比べると少なくなります。例えば、玄米に含まれている食物繊維は白米の約5倍、ビタミンB6は約10倍も多く含まれているんですよ。栄養素が豊富なことから「完全栄養食」ともいわれています。

ちなみにカロリーを気にして玄米に切り替えている人もいるかもしれませんが、ほとんど違いはありません。炊飯後の100gあたりのカロリーは玄米が約152kcal、白米が156kcalです。カロリーだけを気にするなら、白米でも問題ないでしょう。

参考:文部科学省「食品成分データベース

浸水や炊飯の時間

お米を美味しく食べるためには、水に浸す時間や炊飯時間も大切。白米は浸水せずに、洗って炊飯器のスイッチを入れるだけでも十分やわらかく炊き上がります。しかし玄米は浸水させるのがおすすめです。

なぜなら白米に比べて表皮が固く、中心部分まで水が浸透しにくいから。玄米を炊く際は、5〜6時間ほど水に浸けてから炊きましょう。寒い時期は、10時間以上の浸水が理想です。

もし炊飯した玄米が硬い場合、玄米1合に対して大さじ1の水を加え、600wの電子レンジで3〜5分ほど再加熱してあげましょう。炊飯器や鍋を利用する場合は、少し多めに水を加えるとよいですよ。再加熱後は10分ほど蒸らすことを忘れずに。

味や食感

味や食感にも違いがあります。白米にはぬか層や胚芽がないため、もちもちした食感で甘みを早く感じやすいのが特徴です。玄米は硬めの食感でパサパサしていますが、よく噛むことによって徐々に甘みを感じられますよ。

どちらが好みかは、食べる人によるでしょう。玄米のほうが食べ応えがあるため、少ない量で満足感を得やすいかもしれませんね。

値段

玄米の方が値段が高めです。1kg当たりの相場は、以下の通り。

白米400~500円
玄米600~1000円

市場に出るまでの工程は、白米のほうが多いイメージですよね。にもかかわらず、なぜ玄米のほうが高いのか疑問に思う人もいるでしょう。主な理由は2つあります。

1つは白米に比べて需要が少ないこと。需要が少なければ、生産量も少なくなります。しかし、作る量が少なくなっても、人件費や設備にかかる費用は変わりません。採算を合わせるために、どうしても高くなってしまう傾向にあるのです。

もう1つの理由は、時間と手間がかかること。玄米は収穫してそのまま出荷されるわけではありません。未熟なお米や異物を取り除く作業など、実は食用玄米になるまでに多くの時間と手間がかかります。白米よりも工程が多いため、高くなりやすいのです。

なお、当社「米工房いわむろ」は玄米の方が安くなっています。米工房いわむろオンラインショップもありますので、ぜひご覧ください。

白米と玄米のどちらがいい?目的別に選ぶのがおすすめ?

味や食感、栄養素などいろいろな違いがある白米と玄米。「結局、どっちがいいの?」と思うかもしれません。迷った場合は、目的に応じて選ぶとよいでしょう。ここでは白米と玄米どちらがおすすめかまとめました。参考にしてください。

白米がおすすめの人

次のような人には白米がおすすめです。

  • 子供や高齢者など、胃腸機能が弱い人
  • 体調が優れない人や、疲れている人
  • 炊飯に時間をかけられない人

胃腸機能が弱い人や体調が優れない人は、消化吸収の良い白米がおすすめです。炊いたお米に水を加えてコトコト煮込めば、体に優しいおかゆになります。溶いた卵を入れれば、栄養満点のごはんに。

また簡単にお米を食べたい人にも、水に浸す時間が必要ない白米が良いでしょう。おかずを用意して、炊きたてを頬張ってくださいね。

玄米がおすすめの人

次の人には玄米がおすすめです。

  • 少ない量で満足感を得たい人
  • 便秘に悩んでいる人
  • 栄養を取りたい人

食べすぎないようにしたい、カロリー制限したい人には玄米がおすすめです。玄米は食感が硬めなので、よく噛まないと消化不良を引き起こしてしまう可能性があります。たくさん噛むことで満腹中枢が刺激されるため、白米に比べると少ない量で満足しやすいでしょう。

また食物繊維が豊富なので、便秘に悩んでいる人も積極的に食べたいところ。栄養素も豊富なので、忙しくて食生活が乱れがちな人にも強い味方となるでしょう。

白米と玄米を美味しく炊くポイント

同じお米なのに、家で食べるのとお店で食べるのでは違うと感じたことはありませんか。お米を美味しく炊くためにはコツがあります。白米と玄米それぞれのポイントをまとめました。ぜひ今日から実践してみてくださいね。

白米の美味しい炊き方

安定した炊き上がりにするためにも、お米の量は正確に測りましょう。また白米を洗う際、水が透明になるまで研いでいませんか?

実は、洗いすぎるとお米のでんぷんが流れてしまい、べちゃっとした炊き上がりに。1回目は汚れた水をお米が吸わないように、サッとかき混ぜてすぐに捨てましょう。2、3回目は優しく泳がせるように研いでください。時間をかけずに素早く研ぐのがポイントです。

白米は浸水時間がなくても問題ありませんが、美味しく炊きたいなら30〜1時間ほど浸水させておくのがおすすめ。浸した後は炊飯器にセットすればOKですが、すぐに炊飯しない場合もあると思います。その場合は、菌の繁殖を防ぐため、ラップをして冷蔵庫で保存しましょう。

炊飯器で炊く時は「早炊きモード」がおすすめ。スピーディーに炊き上げることで、シャキッとした炊き上がりになりますよ。炊きあがったお米は、しゃもじを使ってサックリと切るように混ぜてあげましょう。

玄米の美味しい炊き方

前章でも解説しましたが、玄米は白米に比べると吸水しにくいため、5〜6時間浸しておくのがおすすめです。最低でも2時間は浸水させましょう。

玄米は洗った際にぬかが出ないため水が濁りません。そのため、基本的にはホコリやゴミを軽く洗い流すだけでOKですが、研ぐことで玄米の表面に傷がつき、水を吸収しやすくなります。ふっくら炊き上がりやすくなるので、しっかり洗うのもよいでしょう。

また米一合あたり、ひとつまみの塩をいれるのもポイントです。研いだ後のお米に塩を入れることで水分の吸収を促進する他、玄米に含まれているカリウムの苦みを中和して美味しくやわらかく炊き上がります。

白米と玄米を混ぜて一緒に炊くのもおすすめ

豊富な栄養素が魅力な玄米ですが、ボソボソして食べにくいと感じる人もいます。その際は白米と混ぜて炊くのもおすすめです。

もちもちとして甘い白米を混ぜて炊くことで、食感が整い食べやすくなりますよ。これなら美味しく栄養を摂取できますよね。

おすすめは、白米2に対して玄米1の割合。白米が多めなので食べやすく、無理なく玄米食を続けられます。玄米は先に水に浸しておきましょう。水加減は白米を炊く時と同じ基準で大丈夫です。炊き上がったら、手早くサックリと混ぜてあげてくださいね。

白米と玄米の良いとこどりなら「発芽玄米」がおすすめ

「白米みたいに食べやすいのが好みだけど、栄養素も摂りたい」
「白米と玄米を混ぜて炊くのが面倒」

そんな人には「発芽玄米」がおすすめです。栄養価は玄米とほぼ同じにもかかわらず、うま味が強くてもちもち感がある発芽玄米。まさに白米と玄米の良いとこどりをしたお米といえるでしょう。

浸水させたほうが美味しく炊き上がりますが、させなくても玄米ほどのパサパサ感がないのもメリット。ただし、消化吸収に関しては玄米に近いので、よく噛んで食べましょう。

まとめ

白米と玄米には、それぞれ魅力があります。栄養を考えるなら玄米ですが、手軽にお米を楽しみたい、胃に優しい食事がしたい場合には白米がよいでしょう。玄米のパサパサ感が苦手な人は、白米と混ぜて炊くのがおすすめです。

洗い方や浸水時間など、ちょっとしたことで仕上がりに差が出るので、本記事で紹介したポイントをぜひ意識してみてくださいね。

また、当社「米工房いわむろ」では、減農薬や無農薬など体を気遣ったお米を栽培しています。玄米だけでは物足りない人は、ぜひ混ぜて食べてみてください。美味しく楽しく玄米食を続けられること間違いなしです。

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